VPNは、海外のインターネット規制や、地域ブロックなどを乗り越えるときに非常に役立つサービスですが、ときどきこんなことが起きます。
いつも見えているサイトが、VPNに接続するとはじかれる!
VPNを使っていると、ときどきこうした問題に遭遇することがあります。
この記事では、「VPNに接続したら見れないサイトがある」という問題が起こる原因と対策について書いていきます。
もっと詳しく:【個人向け】VPNのメリット・デメリット【仕組み・利用場面・お得な裏技まで紹介】
VPN接続すると見れないサイト【原因】
VPN接続後も正常にネット接続できているという前提だとすると、VPN接続後にサイトを見れない原因は以下3つです。
- VPNサーバーがブラックリストに入っている
- 短時間のうちに複数の国のサーバーからアクセスしている
- VPNが地域ブロックを起こしている
それぞれ詳細を見ていきましょう。
VPNサーバーがブラックリストに入っている
よくあるのが、VPNサーバー自体がブラックリスト入りしてしまって、接続できないケースです。
VPNには地域を偽装することで、お得な使い方ができる特徴があります。
しかし、それをよしとしないサービス提供者側が、VPNのIPアドレスを特定して、そのIPアドレスからのアクセス自体をブロックしてしまうのです。
特定するには、さまざまな方法がありますが、たとえば同じIPアドレスから複数の人が同時にアクセスしていると、サービス側はVPNであることを疑うかもしれません。
一度ブラックリスト入りすると、IPアドレスを変える以外にアクセスする手段が無くなってしまいます。
短時間のうちに複数の国のサーバーからアクセスしている
短時間のうちに同じアカウントが複数の国からアクセスすると、アクセス自体を遮断したり、アカウントを一時停止したりするケースがあります。
これは、主には不正利用を疑われるためです。
日本に居て、普通に使用していれば、1時間のうちに複数回アクセスがあったとしても、日本からのアクセスであれば怪しまれることは少ないでしょう。
しかし、1時間のうちに日本、インド、ドイツなど複数のサーバーからアクセスすると、サービス側が不正利用を疑ってしまいます。
一時的にアクセスを遮断したり、アカウントを停止したりするのは、不正利用の予防措置としては仕方ないものと言えるでしょう。
VPNが地域ブロックを受けている
VPNの1つの用途として、地域ブロックを乗り越えることがあります。
たとえば、韓国でしか見れないコンテンツは、権利上の関係から日本から視聴できないようにブロックしています。
しかし、韓国のVPNサーバーを使ってアクセスすると、配信者は韓国からのアクセスだと見なすので、そのコンテンツを見られるようになります。
これが、地域ブロックを解除できている状態です。
もっと詳しく:地域ブロック(ジオブロック)を解除する方法
しかし、VPNは接続する国を自由に変えられるので、VPNが原因となって地域ブロックを起こす可能性があります。
たとえば、日本でしか使えないメルカリに、海外のVPNサーバーからアクセスすると、ログインできずに、以下のように表示されてしまいます。(正しいアドレスとパスワードを入れてもログインできません)
他の例として、海外のVPNサーバーに接続したままだと、このサイトの管理画面に入れなくなることも挙げられます。
VPN接続すると見れないサイト【対策】
VPN接続をすると見れないサイトに対する対策は大きく3つあります。
- 有料VPNサービスを使う
- ブロックされていないサーバーを使う
- ブロックへの対応ができているVPNサービスを使う
有料VPNサービスを使う
IPアドレスのブラックリスト入りは、VPNサービス側でも承知している話です。
しかし、ブラックリスト入りへの対応をするには、こまめにどのIPアドレスがどのサービスで使えないようになっているのかを確認する必要があります。
無料サービスだと、どうしても対応にリソースが割けないという問題があるので、ブラックリスト入りを回避したいなら、有料VPN一択でしょう。
無料VPNには、そもそもセキュリティの問題があるのでおすすめできないので、そういう意味でも有料VPNがおすすめです。
ブロックされていないサーバーを使う
同じVPNサービスでも、サーバーによってブロックされるケースとされないケースがあります。
たとえば、NordVPNだと1つの国に複数のサーバーがあるので、サーバーを変えることでつながることもあります。
もっと詳しく:海外から日本のサイトを見る方法【VPN別対応可否一覧あり】
ブロックを回避しやすいVPNサービスを複数使う
有料サービスの中でも、ブラックリストへの対応が早いサービスといまいちなサービスがあります。
これまで複数のサービスを使っていて、どのサービスに対しても満遍なく使えると感じるのは、NordVPNです。
NordVPNを含めた海外主要VPNサービス3つを比較すると、ブロックへの対応に関しては下表のような感じです。
ExpressVPN | 通信速度の速さはトップクラスで、大半の地域でブロックを解除可能。 |
NordVPN | 評価急上昇中の日本製VPN!日本人に安心の日本語サポート、中国でも安定して利用可能 |
MillenVPN | 通信速度と価格のバランスがよく、ブロック解除への対応もできている印象です。 |
CyberGhostVPN | Netflixへの対応を前面に出しているだけあるので、Netflixのブロック解除には適していますが、通信速度がNordVPNよりは劣ってしまいます。 |
※あくまで、これまで使ってみた感想をベースにしているので、定量的な裏付けではないことをご了承ください。
VPN側のブロック解除と、サービス配信側のVPNへの規制はイタチごっこの部分があります。
したがって、VPNを利用してコンテンツを視聴する際には複数のVPNを契約しておくことをおすすめします。
たとえば、NordVPNとExpressVPNを両方契約しておくと、広い範囲でブロックに対応可能です。
もっと詳しく:VPNを徹底比較!最強のおすすめVPNは?
まとめ
以上、VPNを接続しても見れないサイトがある原因と対策でした。
- VPN接続をしても、サイトが見れない原因として考えられるのが、VPNサーバーがブラックリストに入っている、短時間のうちに複数の国のサーバーからアクセスしている、VPNが地域ブロックを起こしているなどの理由。
- 対策としては、有料VPNサービスを使う、むやみに複数の国のサーバーからアクセスしない、ブロックへの対応ができているVPNサービスを使うなどが挙げられる。
- ブロックに柔軟に対応するには、複数のVPNサービスを契約するのがおすすめ。たとえばNordVPNとExpressVPNを併用するなど。